財団法人宮崎県健康づくり協会
複十字シール運動とは?
結核とはどんな病気?
募金方法
募金活動の紹介
募金の使い道
結核撲滅についての体験談
HOME
複十字シール募金運動
結核撲滅についての体験談

前宮崎県健康づくり協会職員 堀地 瀧夫
結核はどのように恐れられていたか
 昭和40年代の結核は患者数、死亡者とも我が国最大の感染症であり国民に恐れられていました。家族1人でも結核を発病すると、「あの家系は肺病の家系である」「顔色が悪い人は結核じゃないか…」という具合に、現在では考えられない人権を無視した中傷的な言動が日常的にありました。

 進学時の健康診断の際、レントゲン検査で結核が発見され、たくさんの方が進学を断念せざるを得なかったということ。また、公衆の面前で仕事を行っている公務員や学校の先生の方にも、結核発病者が多数おられたことを記憶しています。県内には教職員の結核療養所があった時代もあり、当時いかに結核患者が多かったのかと思います。また、検診スタッフの医師、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師の方も結核に感染された方が多く見られました。精密検査の際、結核の疑いのある方(ハイリスク者)と接触するため多かったのだと思われます。

 住民検診では各地区に「結核婦人会」があり、受診率向上のため検診のお手伝いをしてもらっていました。当時は結核検診の実態調査も行われており、対象地区を数か所選んで受診率100%になるまで検診を続けなければならず、帰りが夜中になることもありました。 当時、結核がいかに恐れられていたか、また、結核検診にいかに関心が高かったかが伺えます。
 現在の医療では、より効果のよい抗生物質の開発で結核排菌者も数か月で排菌(菌が体の外に出て行くこと)も止まり、早い人は1か月もしないで退院できるようになりました。

 結核を発病すると「死を覚悟しなければならない」と思われた時代もあり、排菌が止まらず手術で肋骨を切除し、体型が変わるのを防止するためピンポン玉状の球を体内に多数入れていた人もいました。また、昔の抗生物質の副作用で難聴になった方もいて、現在の抗生物質の発達は目覚ましいものであると感じます。
 検診技術の進歩は、フイルムの大きさと撮影電圧の変化ではないかと思われます、間接撮影では35mmから70mm今では100mmになり今後はデジタル化となり、写真の管理も簡単になろうとしていて最近の検診技術の進化に驚いています。
 30年前の装置では35mmで、尚かつ低電圧撮影であった為に、肋骨や心臓の裏や血管の多い肺門部分は見えにくかったみたいですが、今は撮影装置等の進歩で高電圧撮影ができ、今まで読影しづらかった部分も見えやすくなり病巣の発見率も向上しております。
 また、当協会では、肺がん検診を目的にCT装置を車両搭載した、低線量ヘリカルCT肺がん検診車を平成16年度に導入し、肺がん撲滅に努めており、今後の肺がん検診精度の向上が益々期待出来るのではないかと思われます。

 医療や検診技術の進歩も結核患者減少に繋がったと思いますが、日常の生活スタイルの向上も結核患者減少に繋がったのではないかと思います。栄養状態の向上、1人一部屋持っている現代、昔は家族全員同じ部屋で寝起きする家庭が多く、1人でも結核を発病したら家族全員が発病するといった状態がおこる事も少なくありませんでした。
 その後、栄養状態も良くなり結核に感染しても発病せず自然治癒した方もあったようです。
複十字シール運動について
 複十字シール運動は他の募金運動にくらべ知名度が低く、本県においては限られた方々の活動になっているみたいです。各市町村の婦人会団体にお願いして、封筒とシールのセットで募金をお願いしている状態です。
 私は毎年、年賀状等に複十字シールを貼って出していますが、受け取った人から「きれいなシールが貼ってあるので大事に取ってある」とのこと、募金のシールを楽しみにしている方がいる限り毎年シールを貼って年賀状を出すことにしています。

 結核は過去の病気と思われがちで、複十字シール募金運動も低迷がちでありますが、全世界で多数のHIV感染者が結核を併発し死亡している今、また日本においては高齢化社会と言われる現代、弱者から結核をまもる為にも複十字シール募金運動は今まで以上に推進しなくてはならないと思います。



複十字シール運動とは?  結核とはどんな病気?  募金方法  募金活動の紹介 
募金の使い道  結核撲滅についての体験談  HOME


(財)宮崎県健康づくり協会
〒880-0032 宮崎市霧島1丁目1番地2(総合保健センター内)
Tel.0985-38-5512(代表) Fax.0985-38-5014
財団法人宮崎県健康づくり協会